こんにちは。梅雨時期は、湿気による膨張で髪型が毎日変化するO子です。
先日、我が社きっての旅の取材のスペシャリスト・F本先輩と常滑へ取材に行ってまいりました。常滑=「とこなめ」。初見ではなかなか読めないですよね。
街は愛知県の知多半島の中ほどに位置する伊勢湾に面した丘陵地。粘土の地層が露出していて焼きものに向いた土地で、地名は“床なめらか”に由来するとも言われています。人気の観光ルート「やきもの散歩道」は曲がりくねっていて、まるで迷路。歩きがいがありました。
日本六古窯の一つとして知られ、1000年の歴史が街中に息づいています。明治以降、戦前までは土管作りが盛んで、建築用のタイルや衛生陶器も大量生産されました。また、赤茶色に焼き上げる技法で常滑焼を代表する「朱泥」と呼ばれる急須で名を馳せています。この旅では買いそびれましたが、いつの日かぜひとも手に入れたい逸品です。
そんな歴史ある常滑の街で、私O子は人生初のろくろ体験をいたしました。取材先の陶芸体験教室・晴光さんを訪れた際に、撮影用にお茶碗作りに挑んだのです。なめらかな泥の感触に感激するのもつかの間、油断するとすぐにぐにゃりと曲がってしまう・・・・・・。そんな不器用なO子の焦りもなんのその。F本先輩による撮影はスムーズでありました。
容赦のない直射日光のもと、日中、取材で歩き回ったせいか、焼けた腕は見事な土管色。梅雨入り前に訪れたこともあり、天候に恵まれすぎたようです。雨の取材に長けたF本先輩の常滑の撮影した写真も見てみたかったので、梅雨真っただ中に取材日を設定すればよかったかなあと悔やみつつ、名鉄線に揺られての帰路。街並み、食、歴史、常滑焼、そして人。すっかり常滑のとりこになりました。
取材後、記事・デザイン制作、校正、色刷り、配送などいくつもの工程を経て、冊子の発行は10月。秋の常滑を訪れたくなるような誌面に仕上げます。